こちらの記事で核融合について解説をしました。
本記事では、核融合反応を起こすにはどうしたらいいのか?について解説します。
核融合のおさらい
- 定義は「軽い原子核同士が融合してより重い原子核に変換される反応」
- 核融合をエネルギー源として利用するため、下図のように重水素と三重水素を衝突させることでエネルギーを取り出す核融合発電が研究されている

核融合反応を起こすために
前述の通り、核融合を起こすためには重水素と三重水素を衝突させる必要があります。
では、どうやったら衝突が起き、うまく核融合反応が起こってくれるのでしょうか?
原子核の反発を乗り越える
重水素と三重水素の原子核は正(+)の電荷を持っています。そのため、それらを近付けようとしても反発してしまいます。
その反発に勝つにはめちゃくちゃ速い速度で衝突させる必要があります。(その速度はなんと1千km/s以上!)
原子核を高速で衝突させる
重水素や三重水素の原子核同士の衝突は、それらを加熱し(=エネルギーを与える=原子核が高速で動く)、1億度以上の温度にすることで起こります。
逆に高温過ぎる(原子核の速度が速過ぎる)と、衝突しても融合できずに通り過ぎてしまうといったケースが出てくるため、核融合反応が起きにくくなります。
なお、このような高い温度では、重水素や三重水素はプラズマという状態になっています。核融合を起こすために発生させるプラズマのことを核融合プラズマと呼ぶこともあります。
1億度にするだけでいいの?
核融合反応を起こすためには1億度にする必要がありますが、発電のことを考えると1回反応が起こって終わりではなく、反応を持続させる必要があります。1回の核融合反応で発生したエネルギーを次の核融合のためのエネルギーとして使う、それが持続してく・・・といった具合です。
そのために、重水素と三重水素の原子核を「1億度」にした上で「高密度」でかつ「長時間閉じ込め」ておかないといけません。
以下の条件はまとめて、ローソン条件と言われます。
[磁場閉じ込め核融合の場合:磁場を使ってプラズマを閉じ込めて核融合を起こす方式]
- プラズマ温度:1億度以上の温度になること
- プラズマ密度:1cc(1cm3)中に原子核が100兆個以上あること
- 閉じ込め時間が1秒以上あること
[レーザー核融合の場合:レーザーで加熱して核融合を起こす方式]
- プラズマ温度が100万度以上
- プラズマ密度と閉じ込め時間の積が100兆/cc秒以上
まとめ
本記事ではプラズマを作って、ローソン条件を満足させれば核融合が起こるということを解説しました。
これを実現させ核融合発電を実用化させるのは技術的ハードルが高いですが、世界中の研究者達が日々現実へと近付てくださっています。
コメント